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ゼンマイ式掛け時計の修理依頼

  • 岩手時計店・店主
  • 1月8日
  • 読了時間: 2分

更新日:1月9日

昨年ですが、とあるお寺様より時計修理のご依頼がございました。

お伺いすると、以前まで住職がおらず私が新しく住職になり、

本堂にかかっていた時計を直したいとのことでした。

「100年前の時計だと思います。」


大正の文字が年代を訴えており、

今回も難しい案件だなとお預かりましたが、

何とかお直し出来ました。


金粉の文字を拝読すると所々抜け落ちていました。

他の行にかかれた文字から類推し、

抜け落ちた文字の予想を記載したメモをお渡ししました。

短期間にお子様を3人も亡くされたようで、

供養の為時計を寄進したのではないのでしょうか。

100年前の時計は高価だったに違いないです。


今回時計を修理して気づいたことは、

時計の痛みが少なかった事です。

恐らく前の住職は読経の最中に、

ボーンボーンと音が鳴るのが気になり使っていなかったのではないでしょうか。


今度の住職様もきっと困るだろうと思い、

左穴のゼンマイは音用だから、巻かないでそのままにしてください。

右穴は時計の針用だから一週間ごとに巻いてほしいとお願いしてきました。


もし何か分からない事がありましたら、

再訪問する旨を伝え退出。

自分より若い住職とお会いしたのが今回が初めてで、

是非頑張られて欲しいなと思いました。


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